懐かしくも、切ない記憶が甦ってくる映画だった。
あの時、あの瞬間。
人生は選択の連続だ。
そして過去には戻れない。
振り替えれば、良かった選択、間違った選択の数々だ。
映画ではすれ違う男女が描かれている。
お互いに夢は叶えるけれど、その時、二人はいないのだ。
なぜか。
運命の二文字だけで表現するのは残酷だし、簡略化しすぎ。
けれど、その二文字だけでなく、運命や奇跡、偶然といった類いの何かがありそうである。
映画の最後のシーンですべてがフラッシュバックする。
それらのシーンすべてを受け入れて、二人は新しい道を歩む。
冒頭、懐かしくも切ない、と書いたが、それとともに清々しさも感じた良い映画だった。